オイルの基礎知識

5連休を走り終えた車に、何をしておくべきか ― 長距離走行の後に効いてくる3つのこと

連休のドライブを終えた車には、出発前とは違う状態が生まれています。空気圧、汚れ、そしてオイル量。出発前に確認していれば「差分」が読めます。走り方から負荷を逆算して、次の整備時期を判断する方法を整理しました。

5連休を走り終えた車に、何をしておくべきか ― 長距離走行の後に効いてくる3つのこと

長距離ドライブ後の点検は、単なるチェックリストの繰り返しではありません。なぜなら出発前に確認していれば、「走る前」と「走った後」の差分が読めるからです。

そして5連休が終わりました。つまり長距離を走った方の車は、それなりの仕事をした後の状態にあります。

長距離ドライブ後の点検は、走り方から逆算する

まず長距離ドライブの負荷は、走行距離の数字だけでは測れません。実際に起きていたのは、性質の違う3種類の走行が混ざった状態です。

高速道路での連続巡航

これは車にとって、比較的良好な条件です。なぜなら油温が安定した領域に保たれ、走行風による冷却も得られるからです。

行楽地周辺での渋滞

ところが、ここが厳しい。というのは走行距離は伸びないのにエンジンは回り続け、しかも走行風は得られず、エアコンの負荷はかかり続けるからです。

荷物と乗員を満載した状態での登坂

さらにこれは、日常の使い方では滅多に発生しない高負荷です。

内部リンク:猛暑を走り切ったエンジンオイルに何が起きているか →

つまり走行距離の割に負荷が大きかった可能性があるというのが、連休ドライブの特徴です。したがって以下の確認は、その前提で行います。

空気圧を通常の指定値に戻す

まず出発前に、乗員や積載に合わせて空気圧を調整した場合、そのままにしないでください。

なぜなら積載状態に合わせた空気圧のまま普段の乗車人数で走り続けると、乗り心地が硬くなるだけでなく、タイヤの接地状態が設計と異なるからです。

そして指定空気圧は、運転席ドアの開口部などに表示されています。したがって乗車条件に応じた指定の範囲内で戻してください。

同時に、タイヤそのものも見てください

また長距離走行の後は、異物が刺さっている可能性があります。

ちなみに釘やネジを踏んだ場合、すぐにパンクするとは限りません。つまり刺さったまま徐々に空気が抜けるスローパンクチャーの状態になり、数日から数週間かけて現れることがあります。

そこでトレッド面を一周、目視で確認してください。なお空気圧が1本だけ明らかに低い場合も、この可能性があります。

汚れを落とす ― 時間が経つほど落ちにくくなる

一方こちらは、見た目の問題ではありません。

虫の付着。 なぜなら高速走行で付着した虫の体液は酸性で、放置すると塗装に影響するからです。しかも時間が経つほど固着して落ちにくくなります。したがって帰宅後、できるだけ早い段階で洗い流してください。

下回りの塩分。 とくに海沿いを走った場合は重要です。というのは塩分は錆の原因になるからです。そして下回りは普段洗わない場所なので、意識して洗う必要があります。

山道を走った場合の泥や砂。 ちなみにブレーキ周辺やホイールハウス内に溜まっていることがあります。

確かに洗車は「帰ったらいつかやる」ものになりがちです。ただしこの3つは、時間が効いてくる種類の汚れです。

オイル量を、出発前と比べる

そして出発前に確認していた方は、ここで差分が読めます。 つまりこれが、この記事で最も価値のある確認です。

まずレベルゲージで量を見ます。具体的には平坦な場所に停め、エンジンを止めて数分置き、一度拭いてから差し直して読む。要するに手順は出発前と同じです。

内部リンク:エンジンオイルの日常点検、正しいやり方は? →

判断は次のようになります

ほとんど変わっていない。 正常です。したがって次の交換時期まで、通常どおりで構いません。

やや減っている。 ちなみにエンジンによっては、一定量の消費が正常な範囲内とされる場合があります。ただしそれが自分の車にとって正常な範囲かどうかは、取扱説明書で確認してください。

明らかに減っている。 つまり漏れているか、燃焼で消費されています。そこで駐車場所に油染みがないか確認したうえで、点検を受けてください。

なお出発前に見ていなかった場合でも、今回確認しておけば次の長距離走行のときに比較できます。したがって記録を残しておくと役に立ちます。

長距離ドライブ後の点検で、次の交換時期を見直す

また走行距離が指定に達していなくても、この連休の走り方がシビアコンディションに該当していた可能性があります。

  • 渋滞での低速走行やアイドリングが長時間続いた
  • 山道の走行が多かった
  • 満載状態での登坂が繰り返された

したがって該当する場合、距離計の数字より早い交換が適切になることがあります。

ちなみに車載のオイル劣化モニターが残り距離を表示する車種でも、その算出は車両側の想定にもとづくものです。つまり実際の使い方が想定から外れていれば、判断に幅が出ます。

なお自動車点検整備推進運動は10月31日まで続いています。 そして整備工場やディーラーが点検の受け入れ体制を整えている時期なので、相談しやすいタイミングです。

内部リンク:粘度表示とメーカー承認規格の読み方 →

連休はまだ完全には終わっていません

さらに秋の全国交通安全運動は9月30日まで実施されています。 ちなみに最終日の9月30日は「交通事故死ゼロを目指す日」に設定されています。

そして日没は、日ごとに早くなっています。つまり夕方の薄暗い時間帯は、歩行者や自転車が見えにくくなる時間です。したがって早めのライト点灯を心がけてください。

また連休の疲れが残っている状態での運転にも、注意が必要です。要するに片付けを済ませて、車の状態を整えるところまでが連休だと考えてください。

長距離ドライブ後のオイル交換という選択

そのうえで、ここで交換しておく判断もあります。とくに前回の交換から期間が空いているなら、連休明けがちょうど区切りになります。

なぜ今なのか

理由は3つあります。

まず負荷が読めているから。 つまり渋滞と高速巡航と満載登坂を経た車は、走行距離以上の負荷を受けています。したがって「距離はまだだが、走り方が厳しかった」という判断ができます。

次に相談しやすい時期だから。 前述のとおり、自動車点検整備推進運動が10月31日まで続いています。

そして冬に備えられるから。 なぜなら低温始動時は、油膜が形成されるまでの短い時間に摩耗が集中しやすいからです。つまり劣化したオイルで冬を迎えるのは避けたいところです。

国産車の場合

RAVENOL SMO SAE 5W-30 は、API SQ / ILSAC GF-7Aの正式承認を取得した製品です。すなわち最新の内燃機関要求に対応しています。

具体的には優れた熱酸化安定性を備え、幅広い車種に対応します。

輸入車の場合

一方RAVENOL HLS SAE 5W-30 は、BMW LL-04およびMB 229.51 / 229.52の正式承認を取得しています。

さらに加減速が激しいシビアコンディション下でも熱劣化を抑え、安定した油膜を維持する設計です。つまり渋滞と高速巡航が混ざる連休のドライブは、まさにこの条件にあたります。

ただし輸入車では、自分の車が指定している承認を必ず確認してください。 なぜなら年式とエンジン形式で指定は変わるからです。

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